TOPTalk : 対談

野村おさむさんと河田為雄さんによる
- tvkの天気予報「マルタとおどろう」- の良い話 ♪ 後編

 

◇プロフィール
野村おさむさん:1965年生まれ 姉弟Jazzユニット サファリパークDuo の父親
河田為雄さん :1948年生まれ 元東芝EMIミキサー

 

父・野村おさむさんはその後、サファリパークDuoのマネージャーとしても奔走することになるが、そんな活動の中、二人はついにマルタと出会うことになる。横浜の施設「訪問の家」で開催された「愛・ひかりフェスタ」に出場し演奏した二人を宮島のマネージング担当者が見たことで、天気予報の話に展開したのだった。

 

そして今年、河田さんのレコーディング技術が加わり、今までの再結集ともいえる天気予報が誕生したが、おさむさんは意外にも河田さんの本職・レコーディング技術の面に触れたことはそれまでなかったそうで、この時初めてそのプロの技を知ったという。
河田さんは語る。
「私は大学を卒業してから定年まで東芝EMIに勤務しました。レコーディングエンジニアとして長年やってきましたが、最後は特販営業の仕事になり、そこでも企業の販促CDや音楽教材のCD等を作りました」

 

河田さんにとってレコーディング、CD作りは天職と言えるだろう。さらに偶然なのが、宮島永太良がほぼ毎年見ているという帝国ホテルの「インペリアルジャズ」の会場で、河田さんが音声収録を担当していたということだ。
「河田さんと知り合ったのは、天気予報の録音があった今年の2月でしたが、その後8月に『インペリアルジャズ』の会場でお会いしびっくりしました。『もしかしたら毎年参加されてたんですか』という思いでした」
宮島が思った通りであった。このジャズ祭は毎年8月に、帝国ホテルで開催される恒例のもので、ブルースカイバンドを率いる奥田英人さんの司会でお馴染みだが、河田さんはその父・奥田宗宏さんとレコーディングの仕事をしたことが縁で、息子さんの出演するこのイベントにもかかわるようになったという。

 

さらに宮島が40年来ファンであるミュージシャン・故大滝詠一さんとも仕事をしていたというのは、まさに天の繋がりと感じた。
「大滝さんとは映画『探偵物語』の主題歌のレコーディングの時からの関係です」と回想する河田さん。1983年、薬師丸ひろ子さん主演で、大滝さん作曲の主題歌も歌ったことで、今でもファンの多い作品だ。アルバム「A LONG VACATION」の大ヒットから2年後のことだ。大滝さんとの仕事はその後も続き、1992年に細川たかしさんが歌唱した「LET'S ONDO AGAIN」は現在「河田為雄ミックス」としてクレジットされている。大滝さんが1978年にプロデュースしたアルバム「LET'S ONDO AGAIN」のテーマともいえる曲を14年後に細川さんがカバー歌唱したものだ。

 

「大滝詠一さんは、自身が作詞・作曲・歌唱している曲のインストルメンタルバージョンも出していますが、その中の一曲に「マルタの冒険」のアニメのBGMにとても合うのではないかと思えるものもありました」と語る宮島。
音楽は生活を楽しくし、また人と人とをつなぐ。マルタの天気予報はこれまでも音楽とともに歩み、いろいろな人をつないで来たが、これらも天からの縁が成し得るものではないだろうか。明日も心の晴天を祈りたい。

終わり 

 

(文・宮島永太良 /写真・関幸貴)

 
 
 
 
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