Story : 詩と作品
連載第29回 できない…
代われるものなら代わってあげたい
お腹が痛い?
代われるものなら代わってあげたい。
頭が痛い?
代われるものなら代わってあげたい。
だけど私は代われない。
心がどんなにあなたと同じでも
体だけは違うのだから。
あなたは私が持っていない、
素晴らしいスタイルを持っているよね。
世の人はあなたを
「抱きしめたい」と思うだろう。
それを嬉しいと思うのなら、
これから先も自信を持って生きていってほしい。
私が代わることのできないその体を、
もっともっと磨いてほしい。
それは痛みに耐えるのと同じくらい
辛いことかもしれないけど。
でも、そんなあなたに会えなくなったら、
私はもっと辛いんだよ。
「究極の身体」
宮島永太良