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皇居

2020年、新型コロナウィルスでゆれた年、世界中の人たちは行動や行く先が制限され、例年のような活動がほとんどできなかった。我が国も例外ではなく、2020年暮れからは再び感染が増えてきた。

皇居

避けるべき「三密」は流行語大賞にもなったが、今日訪れた皇居の周辺は、そんな三密を避け、ゆっくりと散歩ができる場所のひとつと言っていいだろう。毎年1月2日、国民が天皇陛下、皇室一族と会する「新年一般参賀」が行われることでもお馴染みだが、それも2021年は残念ながら行われない見通しとなった。

皇居

宮島永太良が記憶の中で初めてこの場所に来たのは、小学生になるかならないかの頃だと言う。「確か正月ではありませんでしたが、祖母の知人に歌舞伎役者がいて、その人の公演を近くの国立劇場に、家族で見に来た時でした。広大なお濠がとても印象的だったのを覚えています」国立劇場の前あたりとなると、かなり立地的に高いので、皇居を囲む場所の中でも、より濠が深く見えて印象であろう。

皇居

皇居の敷地総面積は115万平方メートル、東京ドーム約25個分というから、あらためてその広さをうかがい知ることができる。広大な敷地の中、いろいろな地形に恵まれているのも一つの面白さだろう。また皇居周辺の距離も約5kmあり、マラソンランナーが好むコースとしてもお馴染みになっている。さすがに公園の中はマラソン禁止となっているようだが。

皇居

今回は皇居の中でも最も親しまれている風景・二重橋付近を探索してみた。正門から二重橋にいたる皇居前広場は広大な敷地となり、都心でこんなにも広い公園も珍しい。植えてある木はほとんど松なのだが、たまにイチョウやカエデなどがあるのが面白い。

皇居

二重橋を望む眺めは、一般に皇居を紹介される時の最もポピュラーな構図だろう。ではなぜ二重橋と言われるのか? 実は橋は二つあり、手前に見える橋が「正門石橋」、奥の橋が「正門鉄橋」である。今日ではその二つの橋を総称して二重橋と呼ばれるようだが、実はもう一つ理由があった。

皇居

「正門鉄橋」は、かつては木橋であり、下に橋桁を支えるもう一つの橋があり、つまり二重に架けられていたため「二重橋」と呼ばれていたそうだ。名前の通りというわけではないが、由来も「二重」だったのである。これらの橋は普段は一般人は通れないが、新年、天皇誕生日の一般参賀の折には開放されて来た。後方に見えるのは、江戸城の現存する数少ない遺構の一つ、伏見櫓である。

皇居

都心の中でも稀と言えるほど緑に恵まれた皇居界隈。今のような時期、ゆったりと自然を鑑賞しながらリフレッシュするには最適の場所である。まだまだ見所のたくさんある皇居周辺を、ぜひまた訪れてみたい。

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(文・写真 宮島永太良)

 
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