TOPReportage : イベント報告

宮島永太良特別レポート!
阪神淡路大震災ケアハウス「浜風の家」最終イベントに参加して!!

日本は地震大国である。世界でもこれだけ多くの大地震の記録を持つ国は例がないといってもいいくらいで、その周期は人の一生に比べて遥かに長い。  私たちはいつの時代も、いつ来るかわからない地震とともに戦ってきた。

浜風の家

芦屋の街中から南へずっとずっと行くと、晴れやかな海が見えてくる。  芦屋といえば高級住宅地のイメージが強いが、こうした海沿いの風景もまた、この町の一つの顔である。  その先端近い浜風町という場所に「浜風の家」はあり、木造の、とても温かみのある、また懐かしい雰囲気の建物だ。  兵庫県に在住されていた作家の故・藤本義一氏らの手によりが、阪神淡路大震災で肉親と離れ離れになった子供たちの心のケアをする目的で建てられた施設である。  しかし、2018年3月、「浜風の家」は県からの土地の使用期間終了により、22年の歴史に幕を下ろすこととなった。

故・藤本義一氏

思えば1995年の1月17日、関東にいた私も、明け方に揺れを感じて目をさました。  ニュースでは関西が震源地と聞いたが、その後出かけた先から、震源地近くでの死傷者数を聞いて耳を疑ったのをおぼえている。 「ついに来てしまったのか」と落胆した。  そして、この美しい浜風町にも、恐ろしい地震がやってきたことは、今となっては想像しがたい。

この震災時、地元にボランティアに出かけたという知人にかつて話を聞いたら「現場は地獄絵図のようだった」と語っていたのは忘れられない。  そんな中でどれだけの子供たちが親と別れ別れになり、多くの人は肉親と切り離されていったのだろうか。

この後にも東日本大震災があり、熊本大震災があり、どうしても古い災害は順序的に後回しにされてしまいがちだ。  しかし、どの災害も歴史の一つであり、各々の事実は決して消えることはない。  そして、その事実を語り継いでいく拠点がまた一つ終わってしまうのは残念でならない。

宮島、藤本芽子さんと右近こうじ氏

昨年12月23日、「浜風の家」の最終ビッグイベントとして、近隣の子供たち(中には東京からの参加者もいた)に集まってもらい、絵を描く会が開催された。  ニチレイマグネットの協賛により、マグネットシートを画材として使った新しい試みでもあった。  下絵を描き、子供たちに絵の制作を誘導する役を勤めたのが、藤本芽子氏、右近こうじ氏、そして宮島永太良。  この時モチーフとなったのは、家の庭に植樹されたクスの木であり、通称「希望の木」だ。  これも藤本義一氏が「木が大きくなった時、子供たちが楽しく遊べるように」との配慮で、まだ小さい段階から植樹されたものだ。  その思いも叶い、今では、大きな枝から下がったハンモックに多くの子供が戯れ、木の周りを乗り物で一周する子たちもいる。

絵を描く会

一週間前の準備の日、3人が描いた下絵には大きな希望の木と、その横に位置するように浜風の家の全貌の姿があった。  たまたまこの日は同窓会も行われていて、今では20代後半というこの家の同窓生の女性2名が、下絵の一部を一緒に描いてくれた。  やはり何度もこの家に通っていた人の記憶はすごいもので、細かな備品の位置までもちゃんと覚えていて、絵に加えてくれたのだ。  「浜風の家」はいつの日からか、彼らから「浜家」(はまいえ)という略称で親しまれるようになった。  そんな震災の被害児たちも、今は立派な大人なのである。  こうした人たちが、震災の不幸を乗り越えながら、社会人として育っていってくれたことも、この家が持つ大きな功績だったのである。

絵を描く会で

イベント当日、3歳から10歳くらいまでの子供約40人が、思い思いの絵をマグネットシートに描き、下絵に貼り付けていってくれた。  家族や友人の顔、いつも乗る電車や自動車、好きな食べ物、また好きなキャラクター等・・・みな時代とともに歩んだシンボルである。  それらが大画面の中で一つとなり、「浜風の家」への感謝の気持ちと、未来への希望が力強く表現された。  子供たち全員は、阪神淡路大震災を知らないし、この家の存在理由も正しく理解しているわけではないと思う。  しかし彼らが大人になって、自分たちが参加したイベントの意味を知った時、それが彼らの誇りとなってもらえれば、今回の催しは大変意味のあるものになるであろう。

希望の木

こうして見ると、「浜風の家」には優しさや、心の温もりがたくさん詰まっているように感じられた。  それは藤本義一氏の人柄の反映であり、またここに通った人たちの感謝や希望の心の積み重ねから来たものではないだろうか。

日本ではこれからも大きな地震が来るだろうと言われている。  地震は避けることができず、予測もできない。  私たちができることは、いかに被害を最小限に抑えるかということであり、そして災害からいかに立ち上がるかということである。  そうした人の知恵、歴史の知恵を磨くためにも、先におこった災害は決して忘れてはならない。  教訓としなければならない。「浜風の家」は終了しても、この家の教えてくれた智恵の数々は、永遠の宝となることだろう。

イベントで作成したクスの木を模したメッセージボード

編集部注:
「浜風の家」のシンボルであるクスの木は兵庫県と芦屋市で市有地に移すことを検討中。

11周年を迎えた“生きる〜若い命を支えるコンサート〜”無事終了♪

西日本から日本海側を寒波が覆う2018年1月14日(日)午後3時過ぎ、「小児がん征圧キャンペーン」の一環として、宮島永太良がポスターやプログラムの表紙に作品を提供、素晴らしい音楽家たちが病気の子どもたちを激励し続け、11周年を迎えた「生きる〜若い命を支えるコンサート」が、今年も横浜みなとみらいホールで開催された。

宮島永太良作品のポスターやプログラム表紙
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特注のタキシードを着て司会進行をしたマルタ

前半は、第71回全日本学生音楽コンクールピアノ部門中学校の部1位の千葉百香さんによる「リスト:ハンガリー狂詩曲 第2番嬰ハ単調」で始まり、下野竜也さん指揮による神奈川フィルハーモニー管弦楽団に全日本学生音楽コンクール全国大会チェロ部門大学の部1位築地杏里さん、チェロ高校の部1位菅井瑛斗さん、フルート部門高校の部1位上畠由梨乃さんが加わり、管弦楽曲「ストラビンスキー:バレエ組曲『火の鳥』(1919版)」を演奏。

コンサート舞台挨拶

休憩を挟んだ後半では、バイオリンの師弟、徳永二男さんと三浦文彰さんによる「バッハ:2つのバイオリンのための協奏曲ニ短調 BWV.1043」から始まり、師弟それぞれの独奏があり、コンサートは無事に終了。舞台での花束贈呈後、改めて楽屋ロビーで出演者一人一人と宮島永太良に赤いバラの花が、子どもたちから贈られ、交流会を経てこの日のスケジュールは無事に終了した。

バイオリンの師弟、徳永二男さんと三浦文彰さんと

また「生きる」の公式キャラクターであるマルタ君はコンサート中にステージ上で司会進行の大役を担い大活躍。  ロビーには出られなかったが、例年以上に注目を集めていた♪

 
出演者と記念撮影

4人展「シャンパンゴールド」、無事終了!

2017年12/14(木)から12/18(月)まで、横浜みなとみらい地区にある横浜ランドマークタワー31Fで開催されたコニシマキコさん、珈琲鳥子さん、やまゆりのさん、Yosuke Awataさんのユニークな4人展「シャンパンゴールド」が予定の会期を無事に終えた。

4人展「シャンパンゴールド」会場で

楽しかった5日間、さて2018年は、どうなるのだろう? 楽しみは先へ!

 
by Sekikobo

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