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金木伸浩さんのユニークな趣味!?


金木伸浩さん横浜港大さん橋国際客船ターミナルで

◎金木伸浩(かねきのぶひろ)さんプロフィール

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金木伸浩さんspace
1960年12月2日 宮崎生まれ、神奈川育ち 射手座A型。
横浜商科大学商学部卒業。

2012年7月から、横浜港大さん橋国際客船ターミナル 
指定管理者 / 相鉄企業株式会社 統括責任者。
2005年 / 2011年、横浜トリエンナーレのスタッフを務める。

趣味:学生時代から音楽活動、現在も年に1~2回仲間とライブ、
   写真、ロックバランシング(石積み)など。


 

金木伸浩さんが「ロックバランシング」を語る!

ロックバランシング

宮島通信編集部(以後・Q):ここ1年、金木さんのfacebookを拝見していると、地元の大磯の海岸で「ロックバランシング(石積み)」の出来上がりを黄昏や海などの美しい風景と共に写真に収めてアップされていますが、何時頃から趣味にしているのですか?
金木伸浩さん(以後・A):出会いは2014年の3月です。  今年も1月に行いましたが、大さん橋の主催事業で来年(2016)度に開催を計画している「市民大文化祭(オトナの文化祭)」を見据え、皆で経験を積むためにも行った昨年の「市民文化祭」の時でした。  「大文化祭」とは、横浜で色々な活動、例えば農業、料理、町づくり、アート関係や音楽等を積極的に行っている方々を一堂に集め、高校の文化祭的雰囲気で、大さん橋を活力あるゴッタ煮の様な発表の場にしていただこうという催しです。

Q :きっかけになった来年の「大文化祭」も期待大ですね。それで、初めて見た「ロックバランシング」はいかがでしたか?
A :「市民文化祭」は、大さん橋ホールで2日間行いましたが、初日は天気が良く6000人が来場。  ブースは、40〜50あったと思います。  その中に横浜の人ではありませんが、「石花ちとく」さんがいて、会場内はかなりの人でワイワイガヤガヤと騒がしかったのですが、黙々と石を積んでいました。

Q :それを見て、どう感じましたか?
A :繁盛している感じは受けませんでしたが、他ブースとは流れている空気が全く違っていました。  「何だろう」と思いながら見れば、石は揺れれば倒れるし、とにかく非日常で不自然だったのが、とても気になりました。  そうしたら、ちとくさんに「立ててみたら」と言われて、試みたのですが、仕事中で集中力を欠いたせいかうまく行きませんでした。  しかし、横の子どもはスッと立てていました(笑)。  また、ブース内には営業用映像が流れ、より複雑な石積みが映っていたので興味津々。  そして、ちとくさんに「これで何ですか?」と、問いかけたら、英語だと「ロックバランシング」、彼流の日本語表現すれば「石で花を咲かせる」様だから、「石花」だと、答えてくれました。  加えて、石のキット付きのワークショップが1,500円であるから、参加を促されましたが、仕事中だったので石だけを購入。  それが始まりです。

ロックバランシングを試みる金木伸浩さん 完成したロックバランシング

Q :石をご自宅に持ち帰って、すぐに積んでみましたか?
A :いいえ、キットをしばらく開けなかったと思います。  確か、「市民文化祭」が終了した翌週末に自宅で初挑戦。  最初、うまく立たず、平面的に積んでいましたが、それでは、ちとくさんの様な魅力的な不自然さも見えず、面白くもなかったのでダメだと思い、基礎の石を決め、次の石を逆三角形になる様にして、自分なりに工夫を重ね、何とか立てることができました。

Q :それからは?
A :入門用の石だったので、うまく立ったのかもしれませんが、バリエーションの展開ができなかったので、以後、石がゴロゴロある近くの大磯の海岸へ行ったら、とりあえず一つは立てることにしました。  とにかく一人でやっていたら、下が小さくて、上が大きい方がカッコイイだろうと、色々分かってきました。  でも、やはり習った方が良いだろうと考えて、去年の6月に恵比寿で行われたちとくさんのワークショップに参加しました。

ロックバランシング 2

Q :その成果は?
A :立つ石を理解したら、その間にどう違う石を入れ込んで行くのか、また、摩擦によって重力と違う動きが想像できる積み方のヒントや石が一瞬止まることを教えてもらいました。  だからと言って、積み方が飛躍的にうまくなるわけではありませんが、自分なりの手応えを感じる様になりました。

Q :金木さんが、「ロックバランシング」を始めて1年以上が過ぎましたが、いかがですか?
A :ネットで作品を見たりして、その世界での有名人の名も覚えましたが、私は海外の方の様にすごく高くするよりも、アンバランスに積むのがとても楽しく、しっくりきます。

Q :現在は、どんなペースで積んでいますか?
A :仕事に追われ忙しい日々ですが、休日には約1時間半、自宅か海岸で多くて5個積み、新たに購入したカメラで光を考えながら写真に収めています。

Q :最後の質問です。  これからも「ロックバランシング」を続けて行きますか?
A :若い頃からの愛読書、ソローの「森の生活」に「上質な孤独と向き合う瞬間、チープに遊べるのが、最高にリッチの人」そんなフレーズがあったと思いますが、正に「ロックバランシング」は、それを具現化している行為。  これからも楽しんで行ければと考えています。

Q :今日は公私を越えた貴重なお話をありがとうございました。  
今後とも、よろしくお願いいたします。


金木伸浩さん横浜港大さん橋国際客船ターミナルで

(文・写真 関 幸貴)
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