TOPReportage : イベント報告

宮島永太良、「うみとそらのおうち」を内覧

  

2021年11月21日(日)、横浜市金沢区六浦東にがんや難病で余命を宣告された子どもたちが、海と空を眺めながら家族と一緒に過ごせるディサービス緩和ケア施設「横浜こどもホスピス〜うみとそらのおうち」が完成した。この施設を運営するのは、「認定NPO法人横浜こどもホスピスプロジェクト」、こうした病院に併設しない単独型こどもホスピスは大阪市鶴見区内の施設に次いで国内2例目になる。

  

代表理事 田川尚登さんらスタッフ、寄贈作品「みんなの演奏会\」と共に…

以前から宮島永太良は、作品寄贈をはじめ様々な面から横浜こどもホスピスプロジェクトを支援、代表理事の田川尚登さんとも懇意の仲。その縁で、12月3日(金)の良く晴れた日の午後、宮島は完成間もない「うみとそらのおうち」を訪ね、ゆっくり内覧をした。

  

「うみとそらのおうち」は京急金沢八景駅から徒歩15分、入江の静かな場所に建ち、近くには公園や関東学院大学もあり、海と広い空が見えるとても開放的な環境だ。

  

建物の中に入ると1階にはブランコとハンモック、そして天井には5つの星座と流れ星をイメージしたライトのある「みんなのホール」や「しろくまキッチン」、「くじらの部屋」など、2階には家族みんなで入ることのできる大きなお風呂「うみそら湯」や、ベッドからお風呂につながるリフトもある休憩場所「にじの部屋」などがあり、利用者を歓待。また他にも色々な工夫が施され、素敵な思い出作りのできる空間になっている。

  

ちょうど宮島が訪ねた日の午前中、施設運営に必要不可欠なマルタのワンボックスカーも納車、これで利用者の送迎も問題なし。こどもたちの笑顔の準備は整った。

 
 
 

ミナトノアート2021

  

「ミナトノアート2021」は、今年から始まった横浜の新しいアートフェアだ。2021年11月20日(土)から28日(日)まで、横浜駅辺りを“ステーション”、西洋館のある山手から元町、中華街へと続く地域を“クリフサイド”、関内、長者町、馬車道、吉田町、野毛方面を“シーサイド” の3エリア、約80会場で開催された。フェアは、ギャラリー、カフェ、ショップ、駅ナカ、デパート等を巡りながら、アートを軸に「買う、観る、作る、食べる、飲む」を体験してもらいながら横浜の新たな魅力を知ってもらうのが目的。

  

11月22日(月)雨の午後、物は試しといくつかの会場を巡った。まず山手の岩崎博物館(ゲーテ座記念)で齋藤眞紀展。次は丘を下り元町を抜けて中華街のTOAビル2階にある爾麗美術で「阿部 照夫・米山 厚子・能登 茂行による三人展」を鈴木正道代表のお話と共に楽しんだ後は、3階の1010Art Galleryへ移り、11月20〜21日にはJR横浜タワー2階アトリウムでも展示された清野耕一“Cultivation : Variant of Life(培養体:生命の変異)”に見惚れ、丸く斬新でカラフルな作品に目を奪われてしまった。
その後、濡れた裏道を抜けローズホテル横浜に向かい、戦前の横浜の「李兄弟ピアノ製作所」で作られ、2018年3月に寄贈された「李ピアノ」に見入り、短時間ながらアートを繋いで横浜を歩く面白さを実感した。

  

そして最後に訪れたのが、そごう横浜店6階特設会場で行われていた「大野愛 絵画作品展-ミナトの景観-」。大野さんのシマシマで描く独特の画風は既に地元横浜をはじめ各地で認知され、デパート内のいつもとは違う場所での催しにも関わらず、老若男女が笑顔で作品を眺めているのが印象的だった。

  

そして、大野さんは「ミナトノアート2021」の発起人のひとり。展覧会の合間に今回のエピソードを問うと、
「初めての大がかりなアートフェアのわりには、スタートまで時間もなくスタッフは色々大変でしたが、無事予定通りに開催することができて良かったです。この経験を活かして来年は、もっとパワーアップできれば、より楽しくて有意義なフェアになると思います」
と微笑みながら語った。これで2022年の楽しみが、もう一つ増えた。

撮影協力:爾麗美術 https://nireiart.wordpress.com     
     1010Art Gallery https://1010artgallery.com

 
 
 

みなはらproduce.〜じじ絵画個展〜

  

2021年、ミーツギャラリーの最後を飾ったのは、12月16日(木)から19日(日)まで開催された - みなはらproduce.〜じじ絵画個展〜「祖父と孫いろいろ詰め込んでみました!」- だ 。この催しをプロデュースしたのは、女優やラジオパーソナリティ、Youtube中井学ゴルフチャンネルレギュラー出演など幅広く活躍する水原(みなはら)ゆきさん。展示されていたのは、彼女のイラストやグッズ制作など、現在の創作活動に大きな影響を与え、2020年に他界された祖父・村上一夫さんの作品だ。

  

会期中の午後1時過ぎ、ミーツギャラリーを覗くと、村上さんが暮らしていた神奈川県横浜市の日常的な光景から鎌倉や江ノ島、遠くは飛騨の野麦峠や長野の木崎湖、舞妓さんを描いた油絵が29点、それに加えて身近なものを材料にして作った立体作品の帆船と五重塔が展示されていた。

  

会場でゆっくり作品を観ていると、題材が鶴岡八幡宮など知っている場所だと心地よい懐かしさを感じ、行ったことのない土地でも何故か親近感が湧き、終始、村上さんの作品は観る側を穏やかな気持ちにさせてくれ、コロナ禍であることを忘れさせてくれた。

  

また、今回はミーツギャラリーが2022年1月に移転するため、通常とは別のスペースを設け、村上さんが生前使っていた画材などを展示。同時に描いた水彩画の展示即売も行い初日から好評を博していた。

  

会期中、ずっと在廊していた水原ゆきさんは、
「この展覧会の話は2021年2月に持ち上がりました。でも、コロナ禍のためなかなか実現できなかったのが、関係者の皆様のお陰でやっと12月に実現。多くの方々にじじの絵を観ていただく機会が得られ心から感謝しています。きっと天国のじじも私同様とても喜んでいると思います」と言って嬉しそうに微笑んだ。

 
 
 
by Sekikobo
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