Story : 詩と作品
連載63回 ウルルと名人おばあちゃん
ウルルと名人おばあちゃん
マルタの友だち・ウルルはヒツジの女の子。
ウルルには大好きなおばあちゃんがいます。
おばあちゃんはお料理も裁縫もうまくて、
何を作っても名人級!
「大人になったらおばあちゃんのようになりたい」
ウルルはいつもそう思っていました。
今日もウルルはおばあちゃんから編み物を教わっています。
おばあちゃんは慣れた手つきで毛糸の靴下を編んでいきます。
するとそのうち・・・あれ、靴下が二つにつながっている。
「ああ間違えちゃった」と言うおばあちゃん。
「こんなに編み物の上手なおばあちゃんでも間違えることがあるの」と驚くウルル。
「もちろんだよ。若いころから何度も失敗を繰り返して覚えたんだよ。
今でもたまに間違えるけどね。ウルルも失敗したからと言って残念がることはないよ」
失敗は成功のもと。
それを重ねて名人になるということを、
ウルルは一つ学びました。
「ウルルと名人おばあちゃん」
宮島永太良