ショートインタビュー、宮島永太良が今年の「花まつり」を振り返る!
宮島通信編集部(以後Q):第14回「花まつり」も終わり、約1ヶ月が過ぎました。
プロデューサーとして、事前から宮島永太良さんが見続けた状況をお話ください。
よろしくお願いします。
宮島永太良(以後A):参加希望の締切りギリギリまで問合せがあり、希望者が例年よりも多く、たくさんのアーティストが「花まつり」の主旨に賛同してくれた嬉しかったです。
そのお陰で、私自身、まだ気付いていない「花まつり」の魅力を考え始めたのも事実だし、会期中の展示作品が多かったです(笑)。
Q:「花まつり」の魅力?
A:数年前に参加者にアンケートで答えてもらいましたが、参加理由で多かったのは、「人との交流の場であり、様々なジャンル、新しいアーティストと知り合いになれるから」が、一番でした。
制作は個々で行うので、心のどこかで、こうした機会に新たな人と出会えるのを待っているのかもしれません。
Q:来場者の反響はいかがでしたか?
A:多くの方々から、「今年は雰囲気が違う」と言われました。
Q:どんな風に?
A:女性アーティストの参加も多く、作品的にも明るい傾向だったので、その影響もあったのかも。
また、会場の中央に置かれた「花御堂」は、原雅彦さん、小山明久さん、中西達彦さんの共同制作ですが、その効果もあり、会場に和やかな雰囲気を醸し出していたのかもしれません。
仏様を提供してくれたお寺の住職さんが、初めて来ていただけたのも良かったです。
Q:確かに明るい空気感の会場で、居心地が良かった。
あと、これまであったテーマ設定がありませんでした。
どうしてですか?
A:今年はあえてテーマを決めず、「花まつり」に対して、それぞれのアーティストの思いを表現して欲しかったのです。
私が、それを自分でも楽しみにしていました。
Q:察するところ、今年はこれまでと違う手応えを感じたようですね。
A:はい(笑)。
Q:プロデューサーとして、来年以降はどうしたいですか?
A:最近は、美術関連が中心の「花まつり」でしたが、以前のように音楽や他のアート系イベントも行い、広い意味での芸術表現の場を提供できればと思っています。
Q:以前?
A:「花まつり」第1回から3回までは、代官山で行ったのですが、壁面は私の個展でしたが、会場では音楽あり、万城目純さんのダンスもありました。
原点回帰ではありませんが、あのスタイルにも再び挑んでみたいです。
そして、基礎が固まったら、以前も行った横浜を含めた複数会場での開催を視野に入れたいです。
あと、チャリティーも前面に押し出したいし、ミーツ・ギャラリーの1年の総まとめイベントとしても良いかもしれません。
だから、これからは色々と考えないといけないのです。
Q:来年以降の「花まつり」が、より楽しみになりました。
今日はどうもありがとうございました。
A:こちらこそ。
最後になりますが、皆さまの善意で集まった「募金」は、⑴赤い羽根、⑵ユニセフ東日本大震災支援、⑶訪問の家、⑷横浜こどもホスピスプロジェクトの4ヶ所に委ねたことをお伝えし、心より感謝申し上げます。
ありがとうございました。
おわり
第14回「花まつり」無事終了!
初回から宮島永太良がプロデュースし、お釈迦様の誕生日をアートで祝うチャリティーアートの祭典「花まつり」も14回目を迎えた。
今年は、特別なテーマ設定がなく、展覧会は4月1日(土)から8日(土)まで銀座のミーツギャラリーで開催された。
参加アーティストは、初参加3名を含め総勢16名、展示作品は絵画から、写真、陶芸、茶杓が並んだ。 加えて、ギャラリー中央には原雅彦さん、小山明久さん、中西達彦さん3名合作の「花御堂」も鎮座。
その中には甘茶で満たされた桶が置かれ、真ん中には右手を上に、左手を下にした誕生仏が安置。華やかな会場に心静かな空間を演出、来場者からより多くの関心を誘っていた。
開催初日の4月1日(土)17時からは、会場内でレセプションパーティーがあり、参加アーティストに加え、友人知人が駆けつけ立食スタイルで春の小宴を楽しんだ。
また、最終日の4月8日(土)17時からは、初回から「花まつり」に参加し続けている万城目純さんらによる「仏陀誕生」を表現したスペシャルなダンスパフォーマンスを展開、多くの喝采を浴び、無事に8日間の会期を終えた。
今春、東京では桜が満開になるのが遅かったが、「花まつり」は美しく開花。
次の季節への期待も高まる…
◎2017年「花まつり」参加アーティスト名
青山恵世、AKIRA・シモン、Aska(初参加)、池田元気、今福優子、
大野愛(初参加)、岡本真実(初参加)、小高嘉照、小山明久、関幸貴、高井康生、
原雅彦、宮島永太良、やまゆりの、ロコサトシ、渡邊智美(敬称略、五十音順)
*特別参加/中西達彦
*なお、月刊宮島永太良通信/今号「friends ►」で、参加アーティスト全員のショートインタビューを写真と共に掲載しています!
「エコーイング二人展」、無事終了!
「花まつり」を世に響かせるため本厚木の「ギャラリー喫茶なよたけ」で、陶芸家/小高嘉照さんと宮島永太良が、今年も息のあった第3回「エコーイング二人展」を開催。 4月28日(金)、好評のうちに約1ヶ月間の会期を終えた。
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終了後の5月初旬、銀座で宮島永太良に二人展を振り返ってもらった。
「今春は『J』での個展、『花まつり』が連続であり、いつもよりバタバタした感じで始まりましたが、二人展は小高さんに助けられ無事に終えられ一安心。 また会期中に印象的なことがありました。 それは『ネパール』との出会いです。 これまでもロコさんからは、ネパールに住みながら支援する*オーケーバジさんのエピソード、最近は身内からも2015年のネパール大地震で被災し学校へ通えなくなったサデップ君を応援している教育機関の話が耳に入ってきました。 それに加えて近頃は国際的に動き回り、既に今年はネパール旅行をして来た小高さんからは、『ネパールの子どもたちを学校に行かせたいと考えている』の言葉。 また、その活動をしながら横浜に住みカレー屋を営むネパール人にも、なよたけでお会いし、一年足らずのうちに『ネパール』が3度、目の前に現れた感じです。 この状況だと、私も何かしたいと考えましたが、支援を具体的にどうしたら良いのか思案中なので、当面は小高さんの活動をバックアップするつもりです。 ただ、『花まつり』同様『エコーイング二人展』でも、チャリティーの方向性は大きな課題。 来年はそれをクリアーして新たな段階に進みたいです」と、宮島は静かに語った。 次の二人展で活動の経過報告ができるかもしれない…
*オーケーバジさん:http://dzenjapan.org/user_data/about_okbaji.php ►
祝♪ 第40回「あらたま展」!
記念すべき第40回目を迎えた「あらたま展」が、今年も小田原市栄町にある飛鳥画廊で5月17日(水)〜22日(月)まで好評のうちに開催された。
参加者は絵画・彫刻グループ「あらたま」創設中心メンバー清原太郎さんを筆頭に板橋順二さん、加藤恭夫さん、木下泰徳さん、篠裕子さん、住谷重光さん、住谷美知江さん、高井正二さん、立花佳子さん、長南康子さん、廣岡義友さん、古屋隆士さん、宮島永太良ら13名。
明るい雰囲気を醸し出す展示作品は30点を超え、画廊内に心地よい時空間を演出、それが新緑の美しい城下町小田原と響きあい、リピーターを含め多くの来場者を迎え入れていた。 また今回は節目の記念展だったので、来場者には絵はがきのセットがプレゼントされた。
毎年開催される「あらたま展」、小田原では評判だったが、今年は記念の40回を迎えたことで、地元紙「神静民報」にも取材され、注目度はよりいっそう増した。
新作「勉学ロード」、マルタ関連「冒険ロード」を出品した宮島永太良は、「いつも『あらたま展』に参加して不思議に思うのは、それぞれの出品点数や展示面積をあらかじめ決めなくてもキレイに画廊に収まることです。 私は2000年から参加していますが、これまでに1回だけ展示作品が足りないことがありました(笑)。 参加メンバーも、その頃とあまり変わっていません。 だから、年齢は経ているはずなのに皆若い。 絵を描くのは、若さの秘訣かもしれませんね」と、嬉しそうに微笑んだ。
2018年1月末から40回を記念して「あらたま展」が特別に開催されることが決まった。
北風の城下町でどんな展覧会になるのか、今から待ち遠しい…