TOPTalk : 対談

精力的に作品制作、発表を続ける岡本真実さんにインタビュー敢行! 前編

 
岡本真実さん
 

◎岡本真実(おかもとまみ)さん プロフィール

space
岡本真実さんspace
画家。
立教大学卒後、セツ・モードセミナーへ。卒業後フリー。
マガジンハウスの雑誌、単行本装画、ファッションビル広告ポスター、企業ホームページのイラスト等で活動。
現在は画家として、銀座、お台場、原宿、中目黒等のギャラリーほか都内各所、および大阪、長野、福島等にて個展・グループ展多数。
現代美術家協会(現展)・準会員。 KSアートクラブ会員。 ミーツアートクラブ会員
◇2018年の展示歴抜粋
•小春・岡本真実二人展/鎌倉ジタン館
•個展/韓国 Hangaram Gallery SEOUL
•現展若手精鋭展 AXIS EAST 2018/京橋アートスペース羅針盤
•個展/新宿 ジャズスポットJ
•第24回現代美術日韓展/京橋 ギャラリーくぼた
•ガールズコレクション・セレクト展/福島県いわき市アートスペース
エリコーナ
•個展/銀座画廊美の起原
•第2回海の日芸術祭 NY展 / The Nippon gallery at NIPPON CLUB in
U.S.A
◇主な受賞
•2015年「現展」初入選(国立新美術館)
•上野の森美術館「第27回 日本の自然を描く展」入選
•2018年「現展」にて準会員推挙
 

岡本真実さんが、幼い頃からを語った!

月刊宮島永太良通信編集部(以後M):幼い頃は、どのような女の子でしたか?
岡本真実さん(以後O):一人っ子の私は、4歳までは近所に遊ぶ子供がいなくて母と絵を描いて家で遊んでいたようです。 その割には、幼稚園に入っても物怖じせず、まだ自然がたくさん残っていた相模原の野原を、女の子ながらガキ大将のように駆け回って過ごしました。 だから、私の動物好きや身近な自然との関わり方は、やはり自然児だった母と当時暮らした相模原での原体験の影響だと思います。

マルタのからだステーション展Uで

M :物心ついて最初に思い描いた夢は?
O :小さい頃は画家という仕事はまだ知らず、きれいな絵本や本に親しんでいたので挿絵を描く人になりたいと漠然と思っていました。 でも、小学校の時の作文には、将来の夢は「総理大臣、または良いお母さんになること」という作文を書いています。 正義感の強い女の子だったようです。

M :絵との出会いは?  いつ頃から描き始めたのでしょう?
O :小さい頃から絵を描くことは好きでした。 書道も習っていたので小学校、中学校では絵と書道で賞状をいくつももらい「賞状大臣」と言われたこともありました(笑)。 中学の美術部で油絵を描いていたのですが、高校では舞台美術に興味があって演劇部に。 結局部員が少なくて、役者として舞台に出ることになるのですが。演劇の楽しさにも目覚めながら、一方で上演する劇のポスターも描いていました。

マルタのからだステーション展Uで宮島と

M :どのような絵を好んで描いていましたか?
O :小学生の頃から、水彩で盛り上げてゴッホのような絵を描いていました。 その後もゴッホの作品には影響を受けたと思います。 大学の美術部では写実的な絵を描いていて、当時、ルドンのパステル画に出会ってパステルでも描くようになりました。 学生時代、友人に誘われ松本竣介の大規模な展示に行ったのも自分に影響を与えたかもしれません。 次第に写実一辺倒に飽きたらなくなっていったようです。

M :いつ頃から、描くことを仕事にしたいと思っていましたか?
O :美大に行くことを一度は諦めましたが、立教大学の美術部では平賀敬氏はじめ画家になった先輩方がいて、美術部のアトリエに顔を出し、個展の手伝いをしていたその頃から「美大出身でなくても絵の道に行けるのでは?」と思うようになり、大学卒業後、画家は生計を立てることが難しくても、「イラストレーターなら絵が仕事にできるのでは?」と思い至りました。

岡本真実さん

M :大学卒業後、セツ・モードセミナーに進学した動機?
O :母が文化服装学院を出ていて、自分の服や私の服をミシンで作っていました。 家には「装苑」があり、私もミシンで服を作ったり。 その「装苑」に長沢セツ先生のデッサンが広告として載っていました。 デッサンの美しさに惹かれてセツ・モードセミナーに行きました。 当時のセツ・モードセミナーは全盛期でペーター佐藤をはじめ有名なイラストレーターやデザイナーが出入りしていました。 そして何より、セツ先生の自由と美への追求の精神が隅々まで溢れていて、今日まで続く大きな影響を受けました。

M :初仕事、あるいは思い出に残る初期の頃の仕事?
O :イラストレーターとしての初仕事は、20代のときの武道大学の柔道の教科書でした。 コマ撮りにした柔道の解説のイラストを描く仕事で、1ヶ月に300枚描いて10万円のイラスト料。 その後ハンドボールの教科書もやりました(笑)。 絵画としての初仕事は、作品集をご覧になった方から自分が受賞した作品と同じような絵がほしいとのオーダーがあり、ほとんど同じ構図と色彩で描きました。 オリジナルで描くよりも、同じような絵を再度描く方が、根気が要りました(笑)。

次号に続く…

 
岡本真実さん
 

◇ 今後の個展、グループ展の予定
KSAC ART FESTA 2018
12月1日(土)〜14日(金):お台場グランドニッコー東京 Gallery21
個展
12月6日(木)〜2019年1月6日(水):原宿 カフェドディアナ
Spectrum III 2018
12月24日(月)〜29日(土):銀座 ART POINT GALLERY
GENTEN新春アートフェア2019
2019年1月7日(月)〜12日(土):ギャルリー志門
AXIS EAST 2019
2019年2月11日(月)〜16(土):アートスペース羅針盤

(構成・写真 関 幸貴)
Copyright © 2010- Eitaroh Miyajima. All Rights Reserved.