TOPReportage : イベント報告

2ヶ月間の宮島永太良個展、無事に終わる

  

まだ寒かった2021年1月31日、個展会場になる赤坂7丁目のドイツ文化会館1階にあるドイツ&オーストリア カフェレストラン マールツァイトでART-Q仲間のK-OZAWAさんからバトンタッチされた宮島永太良の今年の最初の個展がスタートした。そして、2ヶ月間の長い会期を無事に終え、桜の花も散り始めた3月31日、次に作品発表をする和光大学の先輩である万城目純さんにバトンが渡った。

  

マールツァイトは、これまでに宮島作品が展示されたギャラリーとは一味違い、茶色を基調にした落ち着いたインテリアで、店内にはどこかヨーロッパの雰囲気が漂っている。2〜3月、そこに展示された宮島作品は「光の演奏会〜ウィンタードリーム編」、初夢3部作など新作を中心に12点。そのうちの1点が、会期途中に「光の演奏会〜風の音編」に代わったが、レストランという展示会場の影響だろうか、宮島作品はいつもと異なり静かな空気感を漂わせていた。

  

個展最終日、宮島永太良は、
「かつて、マールツァイトのあるドイツ文化会館近辺に住んでいたことがあり、私にとっては思い出深い場所です。しかし、マールツァイトで行われた関大介さんの写真展に訪れた昨年の8月か9月まで、外国のお客さんも多く、国際的でこんなに素敵な雰囲気のレストランだとは知りませんでした。それが、K-OZAWAさんからのご縁で個展が決まった時は嬉しく、私はドイツへ行ったことはありませんが、マルタたちを題材にドイツの北部地方をイメージした作品『光の演奏会〜ウィンタードリーム編』を制作、展示しました(笑)。加えて、個展の会期2ヶ月間も最長で初めてでしたが、とても良い経験ができました。次の機会をいただければ、是非、個展開催をしたいです」と言って、微笑んだ。

  
 

第18回花まつり「調和」無事終了

  

2021年4月16日(金)、17日(土)の両日、東京都中央区銀座6丁目にある Meets Gallery では恒例の「花まつり」が開催された。「花まつりVol.18『調和』」と題された本年の花まつりは、宮島永太良制作による映像作品。コロナ禍で大勢が集まるイベントの開催が難しい中、昨年はFacebook上での絵画作品の展示となった。今回は、これまで花まつりを支えてきてくれた多くの人々への感謝の気持ちを映像に込めた、宮島の単独制作となっている。映像の流れる銀座の会場で、制作にまつわる思いや狙い、感想を聞いた。

  

「今年はいままでの花まつりに出てくれた人たちの映像にしたらいいかと、そう思った時点から映像を撮りためてみました。思いがけず誰の力も借りられなかったこともあり、ほぼ一人で作ることになったのですが、作っていて面白かったというのはありました。ただ、初めて作ったので仕上がりとしては100%良いものだとは言えないかと思います。今回は自分の知り合いだけになってしまって、他の人にインタビューもしてみたかったですね。また個展をバトンタッチしたマールツァイトでは、万城目さんと由美さんに広いスペースでパフォーマンスをしてもらおうとリハーサルもしていたのですが、その日は雨になってしまったのでインタビューだけになってしまいました。ちなみにラストの『花まつり』というペルー民謡は、遠峰あこさんに過去の花まつりで演奏してもらった曲で、今回は私がスマホの鍵盤で弾いたものです」

  

そう語ると、エンディングの映像に合わせて、軽快に鍵盤を弾く宮島。思い通りにならなかった点もあるようだが、どのような形であっても、途切れることなく毎年の「花まつり」が開催されていることの意義は、コロナに負けず前を向く姿勢を示す意味でも大きいのではないだろうか。また内容においては、今後の映像作品制作の展開を予感させる面白さも感じられた。
なお、会場での映像展示と併せて公開された同内容の映像は、現在もYoutubeで視聴できる。花まつり当日に観られなかった方も、再び観なおしてみたい方も、下記のリンクから気軽に映像を覗いていただければ幸いである。
https://youtu.be/M1sqHadlgFg

  
 
 
by Sekikobo
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