Story : 詩と作品
連載58回 幸せをはこぶ木…
幸せをはこぶ木
幼いころからいつも立っていた、あの木。
あの下で遊んでいる時は、いつも楽しかった。
こうして久しぶりに帰ってくると、
いろんな場面がよみがえってくる。
ここを離れて数十年。
みんなのために作っていたあの材料もこの木だったと、
歳を重ねてから知った。
おかげでどれだけの人に喜んでもらえたか。
私はいつもクスノキから幸せをもらっていたね。
そしてその幸せはみんなに広がっていったね。
これからも、もっともっと幸せになれるように、
もっともっと幸せを分けられるように、
もっともっと学んでいこう。
「幸せをはこぶ木」
宮島永太良