TOPTalk : 対談

「健康をめざすアート展」を終えた住谷重光さんと宮島永太良が語った
 前編

 

◇住谷重光(すみたにしげみつ)さんプロフィール

画家 妻の美知江さんも画家
1950年7月 兵庫県神戸市生まれ、現在は神奈川県大磯町在住
1977年3月 国立東京芸術大学油画卒業
個展、グループ展多数開催
2022年5月と10月に開催された「健康をめざすアート展」に出展
湘の会主宰
小田原カルチャーセンター講師
あらたま会会員

◇住谷重光展のお知らせ
会期:2022年12月19日(月)〜25日(日)
時間:12:00 ~ 20:00 *最終日 11: 00 ~ 16:00
会場:Oギャラリー
所在地:東京都中央区銀座1-4-9 第1田村ビル3F
tel&fax:03-3567-7772

 
 

「健康をめざすアート展」を終えて

一般財団法人「健康とアートを結ぶ会(代表理事 宮島永太良)」が、2022年に初めて主催した「健康をめざすアート展」を終え、長年の画友で出展者の住谷重光さんと宮島永太良が、展覧会を振り返った。

宮島永太良
(以後E):5月と10月に開催した「健康をめざすアート展」に連続で出展していただきありがとうございました。今日は未来を見据え、展覧会で考えたこと、感じたことを忌憚無くお話していただければと思います。よろしくお願いします。
住谷重光さん(以後S):こちらこそ、2回続けて出展させていただき 、ありがとうございました。ところで早速ですが、永太良さんは「健康をめざすアート展」を終え、何を感じ考えましたか?

 

E:まず、10月の「健康をめざすアート展」終え、5月とメンバーはほぼ同じだったけれど、違う試みもあったようで、前回より良くなったと私は感じました。加えて、健康をテーマにしたグループ展と言うだけでなく、出展していただいたアーティストの皆さまのお陰で、来年、財団主催で開催される「健康をめざすアート公募展」をアピールする場にもなれたと思います。ただ、来場された一人のお客様から「展示作品と健康が、どう結び付くのか分からない」と言われたのは、原因の一つに私も心当たりがあるので、その言葉はしっかり記憶しています。
S:原因の一つとは?

E:会期の途中からは加えたのですが、その方がご覧になった時は、作品と一緒にアーティスト皆さんの作品に関したメッセージを貼り出していなかったことも、分かりづらかった原因の一つだと、私は考えています。
S:それも少しあるかもしれないけれど、その重要な苦言を招いたのは、私たち出展アーティスト側の準備不足が要因じゃなかったかなと思います。

E:準備不足?
S:そうです。銀座の素敵なギャラリーで作品展示ができるのに、事前に「健康」について、出展アーティスト同士が意見を交わすミーティングを行わなかった。今思えば、まずいことです。事前に皆で意見交換して方向性、コンセプトをきっちり決めておけば、もっとテーマに沿った展覧会になったし、DM等の広報活動にもより力を入れることができたかもしれません。

 

E:コロナ禍に加え、とにかく初めてのことだったので確かに準備不足でした。その責任は主催者である私にもあります。ただ、今回の経験を必ず次に活かそうと思っています。しかし、「健康とアート」の関係性を第三者に説明したり、伝えるには、「ミッケルアート」の橋口論さんや似顔絵セラピーの村岡ケンイチさんのように大学や研究者と組んだエビデンスがあれば、説得力が増すとも考えられるので、これから私も医療関係者にアプローチするつもりです。
S:まぁ、新しい企画を始めたわけですから、壁にぶつかって当然だと思います。また、別の視点で考えれば、2022年は準備段階と捉えても良いかもしれませんね。ただ、私としては、宮島さんの「健康とアート」構想には大いに期待しているので、これからが楽しみです。

E:ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。それで、来年以降も「健康をめざすアート展」は継続して行く予定ですが、グループ展だけで無く、構成を変えた展覧会も行う予定です。
S:どのような構成に?

 

E:「健康をめざすアート展」5月は9名、10月は8名のグループ展でしたが、来年からは、まず今年出展していただいた住谷さんご夫婦をはじめとしたアーティストの方々を中心に私とのコラボで二人展、三人展をやって行ければと考えています。
S:それはユニークな企画ですね。少人数だから、テーマに関して意思の疎通がはかれるし、宮島さんと直接話すことで「健康とアート」に関しての思いも自然に伝わる可能性があります。

E:そうあったら、ありがたいです。そして、組む方でテーマも変えられるので、これまでとは一味違う表現ができるかもしれません。例えば、K-OZAWAさんとなら、「謎の脳トレ」の展覧会みたいになれば楽しいかも(笑)。
S:宮島さんと組むアーティストも、いつもとは違うカタチの発表の場になるので、別の感性を刺激され良い体験ができると思いますよ。しかし、いつから新しいスタイルの展覧会を考えていたのですか?

 

E:実は以前から、「健康をテーマにした美術館」の設立構想が私の中にはあります。でも、現実を考えてみたら、現在もミーツギャラリーがあり、そこを「健康とアート」のベースにしようと思い至ったわけです。なので、来年以降のミーツギャラリーのイベントのテーマの一つは「健康」にして、運営して行くつもりです。

後編に続く

(構成・撮影 関 幸貴)

 
 
 
 
Copyright © 2010- Eitaroh Miyajima. All Rights Reserved.